2003年10月21日(火) 10時22分

がん患者らの「たばこ病訴訟」、請求を棄却…東京地裁（読売新聞）

　がん患者ら６人が、喫煙が原因で病気になったとして、国や日本たばこ産業（ＪＴ）に計６０００万円の損害賠償とたばこ広告の差し止めなどを求めた「たばこ病訴訟」の判決が２１日、東京地裁であり、浅香紀久雄裁判長は原告の請求を棄却した。

　この訴訟は、喫煙者が国を相手取った初の訴訟で、がんなどに冒された患者による訴訟としても国内では初めてだっただけに、司法判断が注目されていた。

　訴えていたのは、肺がんや喉頭（こうとう）がんなどと診断された５０—７０歳代の男性。

　原告らはたばこの有害性を知らされないまま、最長で５０年間喫煙を続けたことが原因で発病したと主張。ＪＴと歴代社長３人は消費者に正しい情報を提供しないまま販売を続けた責任、国はＪＴによる違法な販売を放置した責任がそれぞれあるとして、損害賠償のほか、すべてのたばこ広告の差し止めや、商品に「発がん性がある」などと表示することなど求めていた。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031021-00000102-yom-soci