2003年10月18日(土) 07時06分
出会い系悪用のビデオ撮影業者 匿名メールで少女勧誘(河北新報)
インターネットの「出会い系サイト」を通じて少女を大量にスカウトし、わいせつなビデオに出演させている岩手県内の業者は、利用者が特定されない特殊なメールアドレスを使い、少女たちを勧誘していたことが17日、関係者の話で分かった。
ネット利用者が本来保有するアドレスと区別するため「サブアドレス」(サブアド)などと呼ばれ、出会い系サイトで多用されている。サブアドを使えば、迷惑メールが届かないなどのメリットがあるが、匿名性が高く、利用者の低年齢化を加速させる一因にもなっている。
サブアドはサイト登録者同士がサイトを通じてのみメールを送受信する際に使える。無料で取得でき、何度でも変更が可能だ。
あるサイト運営者は「サブアドから利用者個人が持つアドレスや携帯電話の番号など個人情報を調べることは不可能」と説明。サイト上でも「サイトで知り合った相手にすぐに本当のアドレスを教えるのは怖い。サブアドなら自分を隠せる」「迷惑メールを受け取らずに済む」などと具体的に利点を挙げている。
少女をビデオ出演させている業者の関係者によると、業者は数年前から複数のサブアドを使い分けて少女をスカウト。メールで撮影場所や報酬などについて連絡を取り合っているという。
業者は「一度出演した少女には次回の報酬をアップする。友だちを紹介してくれたら、紹介料も渡している。口止めの意味合いもある。(未成年者の利用を制限する)出会い系サイト規制法が施行されたことは知っているが、抜け道はいくらでもある」などと話しているという。
[河北新報 2003年10月18日](河北新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031018-00000012-khk-toh