2003年10月06日(月) 20時06分
茨城県で肉牛をBSEと確定診断、国内8頭目(日経新聞)
BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)の全頭検査で、厚生労働省の専門家会議は6日、茨城県の食肉処理場で先月29日に解体した肉牛をBSEと確定診断した。2001年9月以降、国内で8頭目の感染牛となった。だが病原体のたんぱく質「異常プリオン」が従来のタイプと異なっており、専門家会議は「非定型のBSE」と判断した。
2歳未満の牛はBSEは発症しないとされており、国際的には検査がほとんど行われていない。専門家会議の座長、動物衛生研究所の品川森一.プリオン病研究センター長は「比較できるデータがない」としながら、異常プリオンが検出されたため、新しいタイプのBSEである可能性を指摘した。厚労省によると、この牛は2001年10月25日に生まれた1歳11カ月の雄のホルスタインで肥育牛として育てられた。29日に解体する前の生体検査ではBSE特有の神経症状はなかったという。茨城県の簡易検査で陽性となり、国立感染症研究所の確認検査でも陽性となっていた。専門家会議が診断したところ、脳の組織状態はBSE特有の症状は見られなかった。 (20:19)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20031006AT1G0602V06102003.html