2003年10月04日(土) 14時58分
園芸用防腐剤「クレオソート油」に発がん物質(読売新聞)
木材の防腐剤として家庭園芸用に使われる「クレオソート油」に、高濃度の発がん性物質が含まれていることが分かり、厚生労働省は発がん性物質の含有濃度の基準値を設定して規制に乗り出すことが3日、わかった。
来年2月にも、家庭用品への有害物質使用を規制する家庭用品規制法の対象とする方針だ。
規制対象となるのは、一般販売用のクレオソート油に含まれるベンゾピレン、ジベンズアントラセン、ベンズアントラセンの3物質。現在は含有濃度の安全基準値は設けられていないが、10ppm以下とする。
クレオソート油の商品は量販店でも販売されており、厚労省によると、2001年には約1万1000トンが流通。多くのものが発がん性物質を25—50ppm含んでいるという。
ただ、厚労省には健康被害の報告はなく、皮膚に直接触れない限りは健康被害が起こりにくいことから、販売済みの製品回収は行わず、都道府県を通じて注意を呼びかけることにした。
◆クレオソート油=コールタールの生成過程にできる化学物質の混合物。2002年には、国内で77万1000トンが生産された。90%以上がカーボンブラック(炭素粉末)の原材料として使われ、残りが鉄道枕木や電柱などの木材防腐剤として使われている。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031004-00000406-yom-soci