2003年10月03日(金) 03時41分
「死亡の危険性2−4倍」財務省がたばこ注意文厳格化(読売新聞)
「喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります」——。
財務省は2日、たばこの箱や包装の注意文で、健康への危険性を具体的に明示することを求めるなど、新たなたばこ規制を2005年7月から実施する方針を固めた。
3日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会に諮り、11月にも必要な省令改正をする方針だ。
注意文規制は、5月に世界保健機関(WHO)総会で採択された「たばこ規制枠組み条約」の基準に合わせたもの。「健康を損なうおそれがある」などとしている現在の注意文を、心筋こうそく、脳卒中や肺気腫(きしゅ)など具体的な病名をあげて死亡の危険性を指摘する文面に改めるよう義務付ける。
妊婦がたばこを吸えば「胎児の発育障害や早産の原因の1つ」になることや、周囲の人のたばこで被る「受動喫煙」の悪影響を指摘する表現なども含め、計8種類の注意文が順次表示されるように求める。表示面積も箱などの表裏それぞれの3割以上に広げる。
分科会ではこのほか、〈1〉テレビなどでの広告の禁止〈2〉看板掲示を禁じる場所の拡大〈3〉試供品配布の全面的な禁止〈4〉商品名に「マイルド」などを用いる場合の警告の強化——などについても本格的な検討を始める。
たばこ会社などの反発も予想されるため、テレビ広告が全面禁止になるのか、時間帯などに分けた部分禁止になるのかなどについて、協議される見通しだ。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031003-00000101-yom-bus_all