2003年09月30日(火) 04時56分
<プリマハム>食品衛生法違反容疑で書類送検へ(毎日新聞)
食肉・加工食品大手の「プリマハム」(東京都品川区)が流通大手の「イオン」(千葉市美浜区)から製造委託された製品にアレルギー物質を含む原材料を無断で使用した事件で、警視庁生活環境課は、プリマハムが発覚を恐れ表示しなかったとして、同社を30日、食品衛生法違反(表示の基準)容疑で書類送検する方針を固めた。また、同社部長ら幹部数人と下請け業者2人も同容疑で立件する。
問題の製品は昨年4月〜今年1月、イオンから製造委託を受けた同社のブランド商品「トップバリュ アスパラベーコン巻」。
調べでは、プリマの製造担当の部長らは、同法で表示が義務付けられているにもかかわらず、アレルギー物質「アルブミン」を含有する卵白の使用を表示しなかった疑い。
この製品は昨年4月から今年1月まで全国の「ジャスコ」「マックスバリュ」などイオングループ約750店舗で47万パックが販売された。プリマは静岡県内の食品加工業者に加工を下請けに出していたが、この業者が同県内のハム製造業者から調達したベーコンにアレルギー物質が含まれる卵白が使われていた。今年1月、イオンの自主検査で判明したが、プリマは「(加工業者が)卵白を含む材料に替えたことに気づかなかった」と釈明。イオンはプリマとの取引を停止し、3月に警視庁に同容疑で告発した。
同課は今年6月、同社本社などを同容疑で家宅捜索し、幹部らの事情聴取を進めてきた。その結果、幹部らがイオンとの取引に影響することを恐れ、表示しなかったと判断、刑事責任を追及することとした。【田中義宏】(毎日新聞)
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