2003年09月29日(月) 12時29分
2審も住民側が敗訴 感染研の実験差し止め訴訟(共同通信)
旧厚生省が1992年に東京都品川区から新宿区に移設した国立感染症研究所(旧国立予防衛生研究所)をめぐり、周辺住民や早大教職員らが「危険な実験が行われ、周辺に被害が出る恐れもある」として、国に実験の差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は29日、1審東京地裁判決に続き、請求を棄却した。
判決理由で大藤敏裁判長は「研究所の耐震性や安全管理体制に欠けるところはなく、病原体の漏出などの危険性は認められない」とした上で「あらゆる万全の策で、危険を未然に防ぐよう裁判所としても要請する」と付言した。
感染症研究所は、病原体の研究や遺伝子組み換えなどの実験を行う機関で、92年10月に品川区から新宿区に移転。住民らは「大地震などでバイオハザード(生物災害)が発生する恐れがある」と主張していた。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030929-00000117-kyodo-soci