2003年09月27日(土) 14時06分

＜M資金＞「秘密資金」餌に甘いもうけ話（琉球新報）

　2003年7月から8月にかけ、県内の銀行3行に「秘密資金を活用しないか」などと巨額の資金提供話が相次いで持ち掛けられた。実体不明の「M資金」を誘い文句に、手付金を奪う詐欺事件と手口が酷似しており、県銀行協会は9月中旬に県内の経済団体に文書を発送した。「事前に手付金などを請求され、支払うとだまし取られる可能性が高い。今後、県内の中小企業に話が持ち掛けられることも考えられる」として注意を呼び掛けている。
　同協会などによると、関東地方にいる資金提供者から指示を受けたと名乗る男が、銀行の頭取ら代表権者に会わせてほしいと連絡を入れる。男らは資金について「何千兆円というユダヤ人の基金から50億円を沖縄に回せることになった」「スイス銀行に120兆円の金がある。米軍の隠し資金が歩留まっている」などと説明。関東在の提供者が「基地を抱え、戦後処理も十分でない沖縄への思い入れが深く、地域振興に使ってほしい」と、さらに詳しい取引を持ち掛けようとするという。
　同様の話はことし7、8月の2か月間に琉球、沖縄、沖縄海邦の3行に相次いで約10件が持ち掛けられた。
　M資金は、巨額の金をだまし取るなどの詐欺事件で何度も登場している実態不明の資金。戦後の経済復興のための裏金と称されている。（琉球新報）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030927-00000016-ryu-oki