2003年09月25日(木) 23時49分
<医療ミス>「異常なし」と診断、翌日死亡 医師ら聴取へ 島根(毎日新聞)
島根県大田市の会社員の男性(67)が今月17日、交通事故で同市立病院に搬送された際、当直医に「異常なし」と診断され帰宅したが、翌日未明に倒れ、死亡していたことが25日、分かった。県警大田署が、司法解剖した結果、肺挫傷のため肺にたまった血液が気道に入って窒息死したことが判明。当直医が当初の診断で見落とした可能性があり、業務上過失致死の疑いもあるとして医師らから事情を聴くなどして調べる。
大田署の調べでは、17日午前4時55分ごろ、同市鳥井町の交差点で、男性が運転する乗用車がガードレールに衝突。後方から来た軽乗用車が、男性の車に衝突した。
男性は意識はあり、同病院で左手を縫うなどの治療を受けた。この際、胸部などはCTやレントゲン検査の結果、異常なしと判断された。男性は経過観察入院の勧めを断り帰宅。18日未明、トイレで吐血して倒れているのを家族が発見した。
同署の司法解剖の結果、肺挫傷のほか、肝臓の損傷やろっ骨骨折も分かった。
記者会見した岡田和悟・病院長は「病院としては手を尽くした。死因は分からない。解剖の結果は一連の臨床での診断と一致していない。医療過誤はなかったと考えている」と述べた。【安藤大介、新宮達】(毎日新聞)
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