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東京慈恵会医大付属青戸病院の落合和彦院長らは25日夕、記者会見し、「難易度が高いものに挑戦するのは大学病院の使命」と強調しつつも、指導医を置かなかったことなど安全対策が不十分だった点を陳謝した。
落合院長は「事故を大変重く受け止めており、亡くなられた患者様、ご家族に心からおわび申し上げます」と述べた。
病院は事故直後に内部調査委員会を設けた。その過程で、医師らが大学の倫理委員会に手術の承認申請をしていなかった事実が判明。落合院長は「事前に手術することが把握できていれば、経験者を立ち会わせるなどきちんと対応できる態勢にできたかもしれない」と悔やんだ。
3医師は、事故後も診療や手術を続けていたが、倫理委員会に申請していないことが判明した4月以降、診療からはずされていたという。
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会見での一問一答は次の通り。
——逮捕された3医師の内視鏡手術の経験は。
院長 腎臓尿管系で02年に斑目(まだらめ)医師が3例、長谷川医師が5例、前田医師が1例ある。この手術を内視鏡で行うことについては、泌尿器科内の協議で決まったと聞いている。
——なぜ、開腹手術でなく内視鏡手術にしたのか。
院長 この患者の前立腺がんの進行状況を勘案して総合的に判断した。
——大学の倫理委員会の承認を得ていないが。
副院長 倫理委員会に申請していないことを、(診療行為を統括する)診療部長が知らなかった。倫理委の規定には「十分にその手術に習熟してから行うこと」とある。今回のケースが規定に引っかかっていた可能性は否定できない。
——手術の危険性や他の選択肢の説明を患者にしたか。
院長 本人たちの話では、いくつかの治療法、手術法を説明して腹腔鏡手術と決めた。長谷川医師が家族に青戸病院では1例目だと説明し、納得してもらったと聞いている。
——午後9時に開腹手術に変更しているが、遅れた理由は何か。
院長 私もその点が疑問だ。必ずしも功名心があったわけではないと思う。そんなに出血しているという認識はなかったという。気がつかなかったのだと思う。
(09/25 21:35)