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女子中学生の読者から論説室に手紙が届いた。ネットのお気に入りの掲示板で若手芸能人の情報を見ていた時のことだ。
「ここにアクセス(接続)してみて」との書き込みがあった。接続すると、「とても気持ちの悪い動画でした。それから数時間(画像が記憶から離れず)本当に怖かった」とつづられていた。
画像送信に適した高速接続がインターネットに普及するようになり、女子中学生が体験したような悪質な悪戯(いたずら)を仕掛ける例が増えてきた。
心(マインド)を破壊(クラッシュ)するマインド・クラッシャー(マイクラ)などと呼ばれている。
マイクラに仕組まれるのは事故死体などグロテスクな写真だ。指定されたボタンなどを押すと突然、予想外の画面に移動し、不快な映像を画面いっぱいに映し出す。大人でもショックを受ける。
悪質な悪戯を防ぐために、あらかじめ登録した利用者しか接続を許さない掲示板もある。
だが、誰でも書き込める掲示板の方がさまざまな書き込みがあり、人気も高い。
掲示板の管理者が、注意してマイクラを削除すればよいのだが、犯人との追いかけっこで、防ぎきれない場合が多い。
悪質な行為だが、いまのところ法的に取り締まるのは難しそうだ。被害を防ぐには、閲覧者自身が注意するしかない。
掲示板で「こちらに面白い場所があるよ」と誘われても、それに乗らない慎重さが大切だ。画像であることを示す表示が付いた接続先には、みだりにつながないなどの注意も必要である。
インターネットの世界は、誰が出入りしているか分からない。大都市の繁華街で見知らぬ人に誘われても付いて行ってはいけないのと同じ、自身を守るマナーといってよい。
女子中学生も「私は自分が被害に遭って、やっと、マナーの大切さが分かりました。少し悲しいけど」と結んでいる。
危険を避ける知識のない年少者の場合は、安全が確認されたホームページに限って閲覧させるか、保護者が付き添う配慮が必要だろう。
行政にもネット時代に必要な安全知識を学ぶ市民の勉強の場を設けるような施策が求められる。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20030924/col_____sha_____003.shtml