2003年09月23日(火) 00時00分
牛乳の生産履歴追う 別海町ブランド生産履歴追跡のシステム開発が始まった「べつかいの牛乳屋さん」=根室支庁別海町で(朝日新聞・)
情報データベース化HPから検索OKに 牛乳がいつ、どこで、どのように生産・流通されたかなどを一元管理し、その情報を消費者が簡単に把握できるシステムの開発事業が、根室支庁別海町で始まった。牛乳は複数の牧場から集荷されて加工場に運ばれるため、生産履歴を追跡するのは難しいとされる。そこで、生乳の出荷元が限定された町のオリジナル牛乳を対象にした。牛海綿状脳症(BSE)や偽装表示問題などで食品への不安と不信が広がるなか、安全性や高品質という付加価値を高めるのが狙いという。
別海町や第三セクターべつかい乳業興社、町内5農協などでつくる町酪農・乳製品トレーサビリティシステム協議会(会長、佐野力三町長)が、同興社が生産する「べつかいの牛乳屋さん」を対象に進める。3年前からNTT東日本などと共同研究していた。
「牛乳屋さん」は年間生産量が600〜700トンと少なく、生乳の出荷元が町酪農研修牧場と一部の酪農家に限られているため、生産履歴追跡が実現しやすいという。
乳牛に与えた餌などの飼育状況や加工場の生産過程、流通・販売経路などに関する情報をデータベース化し、ホームページで消費者が製造番号を入力すると生産履歴が検索できる仕組み。万が一、食品事故が起きた場合でも、原因究明が容易になる。
今年度の事業は、農水省の補助金3千万円を受けた実証試験。全国でも珍しい試みだ。消費者の反応を確かめながら、システム確立に向け、来年度以降も続けるという。
(9/23)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news01.asp?kiji=5599
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