2003年09月19日(金) 21時28分

＜ネット自殺＞未遂の４人をほう助で送検　山梨県警（毎日新聞）

　山梨県上九一色村で起きたインターネットで知り合った男女４人による集団自殺未遂で、富士吉田署は１９日、互いに自殺を手助けしたとして、４人を自殺ほう助未遂の疑いで甲府地検に書類送検した。警察庁によると、ネットを介して図った集団自殺で刑事責任を問われるのは初めて。

　書類送検されたのは▽岐阜県の専門学校生の男性（２２）▽滋賀県の無職男性（２３）▽東京都の無職女性（２２）▽大阪府の無職男性（２６）。

　調べでは、４人は、岐阜県の男性が「一緒に逝ってくれる人、募集します」と記したネット上の「自殺掲示板」で知り合った。３月１５日午後１１時ごろ、同村富士ケ嶺の空き地に駐車した乗用車内で、窓に目張りをして練炭に火をつけ、それぞれ自分以外の３人が自殺するのを手助けしようとした疑い。４人は一酸化炭素中毒で重体となったが、その後回復し、現在は社会復帰しているという。

　警察庁によると、インターネットを介した集団自殺は今年に入り、埼玉、三重、群馬県など９府県で１１件発生（未遂除く）し、計３２人が死亡した。同署は、４人が被害者でもあることから慎重に捜査を進めたが、それぞれが乗用車の購入や練炭に火をつけるなどの役割分担をし、他の３人に対するほう助容疑が固まったことから、刑事責任を問うことにした。

　書類送検について県警幹部は「事件の続発を防ぎ、歯止めをかける目的もある。集団自殺とは他人を巻き込むことだと、（ネット上で自殺相手を探している人は）理解してほしい」と話した。【藤沢宏幸】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030920-00000096-mai-soci