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2003年09月18日(木) 00時33分

血液製剤の自主回収求めず 厚労省が方針転換朝日新聞

 B型肝炎ウイルス(HBV)に汚染された献血血液が検査をすり抜けていた問題で、厚生労働省は17日、汚染された血液を原料に使っていても、ウイルスの感染力をなくす処理をした血液製剤は原則として日本赤十字社などに回収を求めない方針を固めた。処理済みの血液製剤が原因の肝炎などの感染例が報告されておらず、この結論を出した。日赤は「微量のウイルスが混入しても製剤の安全性は確保されている」と回収しなくてもすむよう求めていた。

 献血時の病原体検査で陽性となった人の過去の献血歴を調べる日赤の遡及(そきゅう)調査で、HBVのすり抜けが37件報告されている。

 献血血液からは、赤血球などの輸血用血液と、血友病や感染症などの治療に使われる血漿(けっしょう)分画製剤ができる。今回、回収を求めない対象にしたのは血漿分画製剤で、不活化処理が導入されている。ただ、1000人から6万人の血漿を集めてつくるために1人分の汚染血液の混入でも全体に影響が出かねない、とされていた。

 旧厚生省は98年11月から原料の血漿にウイルス混入の可能性があれば、製品の自主回収などを指導してきた。しかし、今年6月の厚労省の指導による日赤の遡及調査で、HBVの検査すり抜けの多発が判明。血漿分画製剤も従来通り回収すれば、供給に支障が生じる可能性が出てきた。

 輸血用血液は感染の危険が大きく、今後も回収の対象となる。

(09/17 23:45)

http://www.asahi.com/national/update/0917/045.html