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2003年09月13日(土) 01時20分

講演会参加名簿を無断で警察提出は違法、早大が敗訴読売新聞

 早稲田大学が1998年に開いた江沢民・中国国家主席(当時)の講演会で、参加予定者の名簿を警視庁に提出したことの是非が争われた2件の訴訟の上告審判決が12日、最高裁第2小法廷であった。滝井繁男裁判長は、「本人に無断で名簿を提出したのはプライバシーの侵害で、違法」として、元早大生9人の訴えを認めた。

 裁判官5人のうち3人の多数意見による結論。他の2人は「提出には警備のためという正当な理由があった」と反対意見を述べた。

 2件の訴訟は、東京高裁でそれぞれ判断が分かれていた。この日の判決で、早大敗訴の1件は確定し、元学生敗訴のもう1件は、審理を同高裁に差し戻された。

 判決によると、早大は、講演会に参加を申し込んだ学生や学外からの招待者計約1400人分の名簿を警視庁に提出。名簿には、氏名や住所、電話番号などが記載されていた。

 判決は、「氏名や電話番号などはみだりに他人に知られたくない個人情報で、法的保護の対象。本人の承諾を求めるのは容易だったのに、同意を得なかった」と述べた。

 早大広報室の話「主張が受け入れられず、誠に遺憾。その後の講演会では、最高裁判決の求める同意の手続きを実践している」(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030912-00000412-yom-soci