2003年09月10日(水) 09時08分
RIAAの個人追及訴訟、身に覚えのない人物も対象に(ZDNet)
米カリフォルニア州サンマテオ在住のチャールズ・デュモンド氏は9月8日、自宅でメディアからの電話取材を受けて初めて、自分が全米レコード協会(RIAA)から提訴されていることを知った。
RIAAは同日、「膨大な量の」ファイル交換をしていたとされる個人を相手取って261件の訴訟を起こしたが、デュモンド氏はその被告となった一人。しかし今回の提訴には非常に驚いたとして、同氏は怒りを隠さない。
「これをやったのは私ではない。ほかの家族がやったのかもしれないが、ISPの請求書は私の名義になっている」。同氏は8日夜、短時間の電話インタビューに応じてこう語った。
過去24時間で何百人もがデュモンド氏と同じような経験をした可能性は高い。今回の訴訟の被告はいずれも、法的文書を自分の目で見たり弁護士に相談する前に、自分たちが提訴されたことを記者から知らされているからだ。
被告の多くはいずれRIAAとの間で和解に応じる公算が高い。しかし詳細が明らかになるにつれ、被告の中にはKazaaファンの子供を持つ親や、コンピュータがファイル交換に使われていたことを知らないまま所有者となっていたユーザーもいることが判明、RIAAの訴訟の一部は見かけよりも複雑なものになる可能性も出てきた。
それぞれの訴状にはISPから提供されたファイル交換利用者の氏名と住所が記載されている。しかしこの住所が示しているのは、ISPアカウントに登録されている一人の氏名でしかない。その多くは単独でアカウントを保有しているかもしれないが、一部にはデュモンド氏のように、家族が一つのアカウントを共有している場合もある。また、会社のコンピュータを利用していたり、いつ誰がログインしていたかの記録を取らないまま公衆向けに無線アクセスポイントを開放していた人もいるかもしれない。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030910-00000007-zdn-sci