2003年09月09日(火) 00時00分
ネットでの音楽交換、261人を提訴(朝日新聞・)
インターネットを通じて、人気曲が無料でファイル交換されている問題を巡り、全米レコード協会(RIAA)は8日、曲を違法にネット上で提供している全米の個人261人を著作権侵害で提訴したと発表した。提訴は今後も続き、数千人規模に及ぶ可能性があるという。同協会は同時に、訴えられる前に個人が名乗り出て、今後ファイル交換をやめると同協会に約束した場合は提訴しない、という「恩赦プログラム」を発表した。
RIAAのジョナサン・レミー広報担当は「今回の提訴は、曲のファイル交換は違法であって、それを続ければ代償を払わなければならないというメッセージだ」と話した。同氏は「音楽業界は、過去3年でCDの売り上げが2割以上落ち込む打撃を受けており、その影響で業界では数千人が解雇されている」と説明した。
同協会によると、提訴されたのはネット上の音楽交換サービス「kazaa」などを使って、平均で千曲以上の音楽曲をネット上で提供している個人だという。
同協会は今年6月末、ファイル交換している個人の情報を収集して、著作権侵害で裁判所に訴える準備を始めると明らかにしていた。
米国内には、こうしたファイル交換の利用者が6千万人程度存在するといわれる。高額になる訴訟に耐えられない力の弱い若者らを対象に、幅広く提訴する同協会のやり方には、米国内でも根強い批判がある。
一方、日本音楽著作権協会(JASRAC)によると、日本では、RIAAのようにファイル交換サービスを巡って曲を提供する個人を民事提訴した例は、ないという。しかし、そうした個人が、著作権者からの警告を無視して曲の提供を続けた場合には、警察が個人を著作権法違反容疑で逮捕するケースも出ている。
(9/9)
http://mytown.asahi.com/usa/news02.asp?kiji=4595
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