2003年09月09日(火) 12時04分
<豊島病院>医師ら9人を書類送検 乳児2人死亡事故で警視庁 (毎日新聞)
東京都立豊島病院(東京都板橋区)で00年と01年、医療機器の接続不具合のため人工呼吸を受けた乳児2人が死亡した事故で、警視庁捜査1課と板橋署は9日、機器を販売した2業者の幹部と同病院の医師ら計9人を業務上過失致死容疑で書類送検した。業者側と医師の過失が競合し事故が起きたと判断したもので、医療事故で業者側の刑事責任が問われるのは極めて異例。
書類送検された9人は▽医療機器輸入販売会社「タイコヘルスケアジャパン」(東京都世田谷区)の品質保証課長ら2人▽医療機器製造販売会社「アコマ医科工業」(文京区)の役員2人▽同病院の小児科の主治医ら医師3人と看護師2人。
調べでは、人工呼吸に使われたのはタ社(当時は別社名)の気管切開チューブと、ア社の小児用麻酔吸入器「ジャクソンリース回路」。両社の幹部らは接合部分が密着して呼気を排出できない不具合が生じ、過去に同じメカニズムの事故がありながら、適切な再発防止策を取らずに販売を続けた。また医師らは事前に呼吸回路の確認を怠り、いずれも呼吸障害で人工呼吸を受けた生後11カ月の男児を00年11月に、同3カ月の男児を01年3月に多臓器不全などで死亡させた疑い。【草野和彦、川辺康広、長谷川豊】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030909-00001033-mai-soci