2003年09月05日(金) 20時17分
5万人署名に地検動かず 交通事故死亡の遺族がっくり(共同通信)
交通事故で死亡した静岡市清水八木間町、会社員望月誠人さん=当時(33)=の妻瑞穂さん(38)らが、公判中の被告をひき逃げの罪でも処罰するよう求めて集めた約5万6000人の署名をめぐり、静岡地検が「本当に本人の署名なのか確認ができない」として裁判への証拠提出を拒否していたことが、5日分かった。
瑞穂さんは「多くの人が賛同してくれたのに、なぜ地検は遺族の感情を分かってくれないのか」と落胆を隠さない。
同地検の宮成正典次席検事は「裁判所に証拠として提出するなら、署名の内容が真実かどうかの立証が必要だが、不可能。遺族は公判での意見陳述で裁判官に署名を提出でき、意見を反映できる」と話している。
事故は昨年12月に発生。静岡市内でトラックを運転していた名古屋市の土木作業員の男性(24)が、路上に倒れていた望月さんをひき逃走した。
静岡県警は業務上過失致死と道交法違反(ひき逃げ、事故不申告)の疑いで男性を逮捕。静岡地検は3月、業務上過失致死と事故不申告の罪で起訴したが、ひき逃げについては「望月さんが即死状態で、道交法が救護を義務付けている『負傷者』に当たらない」と判断、不起訴とした。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030905-00000261-kyodo-soci