2003年09月04日(木) 09時19分
召喚状の乱用に裁判所が警告、RIAAにも影響?(ZDNet)
第9巡回区米連邦控訴裁はこのほど、弁護士がインターネットサービスプロバイダー(ISP)のNetGateに対し、Integrated Capital Associatesという会社で送受信されたすべての電子メールのコピー提出を求める召喚状を送付したのは合理性を欠き違法だとする判決を言い渡した。
判決では、問題の弁護士は米Stored Communications ActとComputer Fraud and Abuse Actという二つの連邦法に違反したと判断。これは裁判官3人による合議で決定され、3人を代表してアレックス・コジンスキ判事は「召喚状の権力は、権限を大幅に民間に委譲したものであり、これを行使する者は不正利用されないよう保証する重大な責任がある」と記している。
今回の判決は、P2Pの海賊行為を行っているとされる人物の身元開示をめぐってVerizon Communicationsと全米レコード協会(RIAA)が争っている訴訟とは関係がない。しかし、弁護士に対して召喚状の不正利用は認めないとはっきり警告したことで、RIAAに対する戒めの役割を果たす可能性もあると、法律専門家は指摘する。特に、Pacific Bell Internet Services(SBC Communications)が「RIAAは米デジタルミレニアム著作権法(DMCA)の召喚状プロセスを不正利用している」と訴えている訴訟は、いずれこの第9巡回区連邦控訴裁で争われることになる。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030904-00000010-zdn-sci