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細菌は献血時検査の対象外で、現在の技術では感染を防ぐのは困難。日赤は「前例がなく、ショック状態と輸血との関連性は明らかにできなかった」と説明、献血血液への細菌混入による死亡報告は初めてとしている。
厚労省安全対策課などによると、この男性患者は止血のため血小板を輸血した直後にショック状態となり、約九時間後に多臓器不全で死亡した。病院から連絡を受けた日赤は薬事法に基づく「副作用感染症報告」を厚労省に提出したが、輸血との因果関係は「確認できない」とした。
病院がその後、残っていた血小板や患者の肝臓組織を調べた結果、いずれも肺炎球菌が検出された。遺伝子解析で同一菌と判明し、病院は〇二年初めに日赤に結果を伝えたが、日赤は厚労省に追加報告しなかった。
厚労省は病院の論文でその後の経緯を知り、今年八月、日赤に追加報告するよう指示した。
血小板は低温で活性を失うため常温保存しなければならず、細菌が入ると増殖しやすい。肺炎球菌は、健康な人でも鼻やのどで検出される常在菌で、体の免疫力が落ちると肺炎や中耳炎などを起こすことがある。
日赤によると、二〇〇〇−〇二年に医療機関から報告された輸血による細菌感染が疑われる事例は計六十件。日赤は大半を「輸血が原因の可能性は低い」としている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030903/mng_____sya_____011.shtml