2003年09月02日(火) 00時00分

ヤミ金、今度は弘前で3人逮捕（東奥日報）

　弘前市内の自営業者らに法定利息の三−五倍の違法な高金利で貸し付けを行っていた、いわゆるヤミ金融事件を捜査していた弘前署と県警ヤミ金融事犯集中取締本部（生活保安課内）は二日午前、出資法違反（高金利）の疑いで、弘前市金属町、会社役員長谷川隆廣(52)、同市稔町、同船水栄子(30)、同市城西五丁目、同川村興(48)の三容疑者を逮捕した。長谷川容疑者らは二〇〇〇年三月から今年六月までに、三百八十一人に対し約三億円を貸し付けていた疑いが持たれている。

　調べによると、長谷川容疑者は一九九五年から貸金業を営み、弘前市に事務所を設けた「ひまわり通商」、「ゼットプランニング」を実質的に経営し、船水容疑者と川村容疑者は顧客への貸し付け事務などを担当。三容疑者は二〇〇一年四月十六日ごろから〇二年九月五日まで七回にわたり、同市のＡ子さん(53)ほか、三人に合計二百八十二万円（実際の交付額は二百六十一万七千二百円）を貸し付け、法定限度（一日0.08％）による利息合計十七万五千三百四十七円を四十八万三千四百五十三円上回る六十五万八千八百円を受け取った疑い。

　弘前署は今年四月、「ひまわり通商」が高利の貸し付けを行っているとの告発を受け捜査を開始。

　六月二十日には二社の事務所と容疑者宅を家宅捜索し、押収した貸付台帳や顧客ファイルなどから容疑事実を裏付けた。

　これまでの調べで、「ひまわり通商」は知事の貸金業登録を受けていたが、「ゼットプランニング」は登録を受けていなかったことが判明。捜査当局は、貸金業規正法上の容疑や暴力団組織の関与の有無なども調べている。

　弘前署と県警の捜査員は二日午前九時ごろ、両社の事務所がある弘前市城南一丁目の住宅地にあるアパートで、出勤してきた三容疑者を現場で逮捕し、弘前署に連行した。

　県警ヤミ金融事犯集中取締本部は一日からの貸金業法および出資法の一部改正の施行を視野に、情報を基にヤミ金融事犯の内偵を続けてきた。一日の十和田市の暴力団幹部ら二人に続く今回の弘前市内の摘発で、逮捕者は五人となった。

http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2003/0902/nto0902_11.html