2003年09月01日(月) 08時47分
骨髄移植希望者に寄付依頼 財政難理由に推進財団(共同通信)
白血病などで骨髄移植を希望する患者に提供者をあっせんする骨髄バンクを運営している骨髄移植推進財団(高久史麿理事長)が、十分な説明をしないまま患者に寄付を求める振込用紙を配布していることが1日、分かった。
患者らは「われわれは多額の患者負担金にも苦しんでいる。命を人質に寄付を求める脅迫状と同じだ」と配布停止を求めて抗議。財団側も配慮が足りなかったとして是正を始めた。
関係者によると、運営費の多くを補助金に頼る財団は、移植件数の伸びに伴う経費増で財政危機に陥り、2001年から患者の初回登録時に財団の財政状態を説明した会報と寄付を求める振込用紙の配布を始めた。
移植が実現するまでの待機期間中も半年に一度、会報に振込用紙を同封。さらに翌年には、あっせんが決まった際に支払う患者負担金を約40万円から約60万円に値上げした。
当初は、寄付は自由意思で、あっせんに影響しないことを説明した文書も配られたが、現在は振込用紙だけ。「寄付しないと不利になる」と誤解する人もおり、患者からは「財政問題のつけを患者に負わせるのはおかしい。あっせん業務への保険適用など抜本的な解決策が必要」との声が上がっている。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030901-00000034-kyodo-soci