2003年08月30日(土) 10時47分
<ブラスターB>作成の18歳少年を逮捕 FBI(毎日新聞)
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米連邦捜査局(FBI)は29日、世界的な感染被害を出した新型コンピューターウイルス「ブラスター」(別名、ラブサン、MSブラスト)の亜種を作成した米ミネソタ州の男子高校生(18)を逮捕したと発表した。今月11日にオリジナルのブラスターが米国で発見されて以来、ウイルス作成者が逮捕されたのは初めて。
発表によると、この高校生はオリジナルのブラスターを改変して、「ブラスターB」と呼ばれる亜種を作り、コンピューターに損害が出ることを知りつつ、ネットワークを通じてブラスターBを広めた疑い。感染したコンピューターに、後で高校生が侵入し、さまざまな個人情報を入手できるようウイルスのプログラムに仕掛けをしていた。
ブラスターBに感染し、少なくとも7000台以上のコンピューターが被害を受けたという。
ブラスターBに感染したコンピューターが、この高校生が作成したウェブサイトにシグナルを自動的に送る仕組みになっていたことから、FBIは、そのウェブサイトを貸しているテキサス州の人物の協力を得て高校生を割り出した。
AP通信によると、FBIは19日に高校生の自宅を家宅捜索し、7台のコンピューターを押収したという。
この高校生は身長187センチ、体重145キロと大柄。近所では、コンピューターが得意な少年として知られていたが、友達は多くなかった。ウェブサイトを貸与した人物によると、高校生は以前にもインターネットの攻撃を試み、いくつかのコンピューターウイルスを作ったことがあるという。
今夏流行したブラスターは、オリジナルのブラスター以外にも、いろいろな亜種が作成された。オリジナルのブラスターの作成者は特定されていない。いずれも、ネットワークを通じて、米マイクロソフト社の基本ソフト(OS)ウィンドウズXPなどの欠陥をついて感染する。感染すると異常終了などの障害が出やすくなる。ブラスターとその亜種に感染したパソコンは世界で50万台以上と推定されている。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030830-00001006-mai-soci