2003年08月28日(木) 03時14分
ヤミ金融を山口組以外の暴力団も資金源に、摘発へ(読売新聞)
指定暴力団山口組系ヤミ金融グループの出資法違反事件で、グループが使用していた多重債務者の名簿が、傘下ではないヤミ金融業者に渡っていたことが警視庁の調べで明らかになった。
こうした金融業者のもとには、山口組以外の別の暴力団関係者が出入りしていたことも判明。警視庁は、山口組以外の複数の暴力団も、名簿をもとにヤミ金融業を営み、資金源にしていたとみており、近く出資法違反容疑で摘発に乗り出す。
警視庁は今年1月、ヤミ金融特捜本部を設置して以降、都内の数百店舗を傘下におさめているとみられる山口組系ヤミ金融グループの実態解明に特に力を入れて捜査してきた。
これまでに100か所以上の関係先を捜索し、ヤミ金営業に関する資料を押収したが、その中から、同グループの店舗が使っていた多重債務者の名簿が、グループ傘下ではない別のヤミ金業者に渡っていることを示す資料が見つかった。
名簿が流れたとみられる複数の店舗を内偵捜査したところ、従業員や経営者に暴力団関係者がいたり、暴力団員が店を訪れて従業員と接触したりしていることが判明した。顔ぶれは山口組系以外の指定暴力団を含む、複数の暴力団の幹部や組員だった。こうした暴力団関係者が統括しているとみられる店舗は、都内に少なくとも数十はあることもわかった。
これらの業者も、山口組系のグループと同様、名簿を基にダイレクトメールを郵送するなどして顧客を勧誘。傘下の店から収益を吸い上げるピラミッド組織を形成していたとみられる。
警視庁は今後、暴力団専門の捜査員も投入するなどして捜査態勢を拡充し、ヤミ金グループの全容解明を進める。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030828-00000401-yom-soci