2003年08月28日(木) 21時09分
顧客情報、外部流出か JA和気・佐伯町りんご園口座明細表 監査請求に添付/岡山(毎日新聞)
佐伯町経営の観光りんご園がJA和気(數田清人組合長)佐伯支所に開設している普通預金口座の金銭の出入りを示す「当座性月中移動明細表」のコピーとみられる資料が、同りんご園に関する住民監査請求の添付書類として町監査委員に提出されていたことが、27日分かった。添付書類が同明細表そのものと確認されれば、農協が顧客情報を無断で外部に流出していたことになり、町は、農協の監督官庁である県に事実関係の確認と指導を求める文書を提出する方針。
口座は01年8月に開設され、りんご園の果物の売上金などの出納に使われてきた。先月31日、町内の男性から住民監査請求が出され、明細表2枚が添付されていた。関係者によると、添付書類の記載内容は開設時から今年5月初旬までのもので、実際の口座の金銭の出入りと同じだったという。
口座は便宜的に、園の嘱託職員の個人名義だったが、町もこの職員も明細書が外部に出ることを一切聞かされていない。
同町は指摘を受け、嘱託職員の名義を口座に使用していたのは不適切だったとして、町産業振興課長の名義に変更し、関係者を処分した。その上で「口座は公金」との認識から、農協に対して調査を依頼していたが、納得いく説明がないため監督官庁の県に調査を要請することにした。
JA和気の高見啓視企画管理部長は「明細表が流出することは通常では考えられず、現在事実関係を調査している」と話している。 【駒崎秀樹】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030828-00000001-mai-l33