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2003年08月27日(水) 00時00分

抗がん剤多量投与死 問われるチェック体制朝日新聞・

  酒田市の「本間病院」で、抗がん剤の大量投与による多臓器不全で1人の女性が命を落とした。担当医師が治療の参考にした医学誌の記事を「誤読する」という単純ミスが原因で、ミスを発見できなかった病院内部のチェック体制のあり方が問われることになりそうだ。

  同日会見した同院の中島(なかしま)良明院長の説明では、今回の治療方法は医学誌に載ったもので、同院と女性の治療を担当した内科医長(43)にとっては初めて試みる化学療法だったという。

  がん細胞の分裂を止める強弱2種類の抗がん剤を組み合わせて使うものだったが、週5日投与したあとの約3週間は経過を見る方法なのに、内科医長は経過期間の記述を読み誤り、週5日のペースで3週間も投与を続けた。

  使用した抗がん剤の一つは強いもので、担当医師が1日に投与していた量では月4回程度が限界とされる。治療2週間目あたりに同病院の薬局側と病棟医師から「投与が多い」という指摘があったが治療方針は変更されなかった。中島院長によると、医学誌の記述は普通に読めば誤読するような内容ではないという。

  病院側は女性が危篤状態に陥った22日から親族に対して複数回にわたり、治療経過やミスについて説明し、謝罪した。中島院長は「治療方針は主治医に任せてきた面があった。早急に改善策をまとめる調査チームを設置する」と話した。(8/27)

http://mytown.asahi.com/yamagata/news02.asp?kiji=4028