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【増殖するTDR】
『ディズニーアンバサダーホテル』『東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ』の直営ホテルを持つオリエンタルランド(OL)は平成17年春、新浦安に約700室の直営ホテルを開業する。
同社広報部によると、ミラコスタなどが「ランドやシーと同じ気持ちのまま楽しめるタイプ」なのに対し、新ホテルは「泊まりに特化させた」という。新ホテルは「無料シャトルバスで15〜20分でつなぐ」と、やや不便だが、ミラコスタなどで4万〜4万5000円程度の客室単価が3万円前後になる見通し。
「安くなった分、2泊して両パークを楽しむといったお客さまの選択肢も増える」。夏休みはもちろん、年末年始の予約も埋まる現状に「これまでまかないきれなかった」客の確保を狙う。
【公認ホテルは増室で対抗】
TDR入場を保証するオフィシャルホテルは、OLの新規ホテルをどうみるのか。
『ヒルトン東京ベイ』は11月をメドに42室を拡張。「部屋の種類を増やして」という宿泊者のニーズに応じ、「予約取りこぼしに対応できる」と、家族用や4人程度の部屋を増やす。
OLの新ホテル建設にも「リゾート内の位置関係など、お客さまの方がよく調べ、目的別に吟味されているので影響はない」と楽観的だ。
12月に約200室の新館をオープンする『サンルートプラザ東京』は「OLの新ホテルの影響がないとは言い切れない」とするが、「特に夏冬の高い稼働率は今後も十分に見込める」と手応えを感じている。
【防戦のグッドネイバー】
対照的に複雑な表情を見せるのが、シャトルバスでTDRと結ぶ都内や千葉県に計18施設あるTDR提携の「グッドネイバー」(GN)加盟ホテルだ。
TDRまでバスで55分の『京成ホテルミラマーレ』(千葉市)は「新ホテルは大きな影響がないとは言い切れず、安閑としていられない。TDRの集客力が広がれば、パイは増えるということなので、営業力を高めることが必要」と話す。
また、あるGNは「TDRとケンカするわけではないが、(新ホテルは)何ともいえない…」と悲壮感を漂わせる。
もっとも、TDRの新ホテルと同じ新浦安にある『浦安ブライトンホテル』は「確かに脅威だ。ただ、舞浜エリアがリゾートとして確立し、新浦安やGNが2番手、3番手となっていた中、新ホテルの相乗効果で、新浦安までが大きなリゾート地として認識されれば、複数日滞在型の活用などウチとしてもチャンス」と積極的だ。
【JRはウハウハ】
TDR最寄りの舞浜駅高架下を利用した「ホテルドリームゲート舞浜」を12月にオープンするのはJR東日本。
全部屋洋室のファミリー型80室だが、「80室では少ないという声もある」ほど、オープン当初からかなりの稼働率を見込む。「オフィシャルでもGNでもないが、協力し合えるところはしていきたい」と、TDRの集客力に余裕をみせる。
都心では平成19年まで新規ホテル約4000室の開業などで飽和状態が懸念される「2007年問題」も取りざたされるが、ことTDR周辺だけは、そんな問題などまったく無縁のようだ。
ZAKZAK 2003/08/26