2003年08月26日(火) 00時00分
カード申請松山58件 住基ネット本格稼働住基カードの交付が始まった松山市役所の窓口(朝日新聞・)
住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)が25日、県内でも2次稼働して本格運用が始まった。市町村の窓口には、住基カードの交付を求める市民が訪れたが、人口約48万人の松山市でも申請は58件にとどまった。「予想より少なかった」 と拍子抜けする市町村職員もいた。松山市ではネットワークのトラブルがあった。
県によると、市町村が03年度予算で予算措置した住基カードの発行予想枚数は12町村が未定のため含まれていないが、県人口の2・6%程度にとどまっていた。
市町村が独自の利用条例を定めれば、図書館などでも応用できるのが住基カードの目玉の一つだったが、県内で条例を定めた自治体はなかった。
県市町村課は導入に当たり、市町村の担当職員を集め、6月に2回、県庁で研修会を開いた。総務省職員らを招き、安全対策について理解も深めたという。
松山市はこの日、本庁で51件、支所で7件の計58件のカード交付の申請があった。50枚程度を見込んでいた市民課は「ほぼ予想の範囲だった」 。1次稼働時には住民票コード通知票の受け取りを拒否する市民もいたが、苦情はなかったという。松山市は1万2千枚の発行を見込んでいる。市はこれまでに個人情報保護などを徹底するため職員研修を開いた。
住民票の広域交付は他市町村から35件、松山市から4件。午後0時40分から約2時間、他市町村で松山市の住民票が取れないトラブルがあった。松山市のネットワークのサーバーのプログラムが異常終了したらしい。
宇和島市にはカードの交付を求める人が7人訪れた。住民票の広域交付は3件の申請があった。市民課はカード1千枚を用意し、発行機を設置してこの日に備えた。西村作茂・課長補佐は「希望者は意外に多かった」 と言い、付加サービスの提供は「経費がかかり、それほどの利用が見込めない」 と、当面は予定していないという。
システム担当の情報管理課職員は「うちは住基システムをインターネットなど外部のネットワークとは切り離しているが、どこかの市町村が接続しているかも、と思うと、情報漏れの心配がないとはいえない。だが他市町村にどうこう言えないし」 とあきらめ顔だった。
土居町にはこの日午前、3人がカード交付の申請に来た。住民福祉課の担当者は「町の広報で知らせていたが、思ったより少ない」 とこぼす。
課内では、運転免許証やパスポートなど、写真付きの身分証明になるものを持たない申請者に渡す照会書の作り方などを確認するため、分厚いマニュアル本を片手にコンピューターに向かう職員の姿があった。
(8/26)
http://mytown.asahi.com/ehime/news01.asp?kiji=2788
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