2003年08月25日(月) 20時41分
川西市で住基ネット反対集会 県内11市1町の住民が削除求め提訴 /阪神(毎日新聞)
25日から本格稼働する住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に反対する県内11市1町の住民で作る「いややねん!住基ネット市民の会」(兵庫住基ネット訴訟団)の集会が24日、川西市小花2のみつなかホールで開かれた。メンバーからは、個人情報漏えいや公権力による監視を危ぶむ声が相次いだ。
稼働後は、運転免許証など本人を確認できるものを提示すれば、全国どこの市区町村でも住民票の写しを取得できるほか、転出入の手続きも簡素化される。同会の75人は25日、県や各市町、都道府県からの個人情報を管理する地方自治情報センターに住民票コードの削除などを求める訴訟を神戸地裁に起こす。
集会であいさつに立った中田作成・原告団共同代表は「全国で住基ネット訴訟が相次いでいる。私たちもネットの欠陥を調べ、大きな住民運動にしていきたい」と語った。
弁護団の在間秀和・弁護士は「個人情報漏えいの危険の割に、メリットが少ない。初期投資400億円、年間維持費200億円の費用対効果にも疑問がある」と指摘。その上で「自らの情報を自らコントロールし、公権力から監視されない権利が侵害される危険がある」と述べた。
今後、自治体にネットワーク離脱を働きかけるほか、賛同者を募り、2次提訴を行う予定。事務局長の北上哲仁・川西市議は「市民を支配する立場からは便利なシステムだ。自治体と市民の関係が、大きく問われている。裁判で、関心を喚起したい」と話している。 【坂口裕彦】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030825-00000004-mai-l28