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「外国人観光客が一人歩きできる都市」を目指して、国土交通省は来年度から、東京、大阪、名古屋の3大都市圏のJRや地下鉄を、外国人が利用しやすくするための「改造」に乗り出す。政府が取り組む訪日外国人観光客の増加策の一環。計画では、JRと地下鉄が乗り放題で、美術館や観光施設の入館料を含んだ「1日1000円」の格安切符を売り出すほか、地下鉄の路線や駅などを数字とアルファベットで表した「簡単マップ」(仮称)をつくる。
国交省によると、02年の訪日外国人旅行者は約524万人。サッカーのワールドカップの開催などで前年よりも9.8%増加したものの、中国や香港に大きく水をあけられ、インドネシアや韓国にも及ばない。同年の日本人海外旅行者数約1652万人との格差が大きいため、政府は今春から、2010年度に訪日外国人観光客1千万人をめざす「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を始めた。
海外から「外国人観光客向けの割引制度が少ない」「人気スポットや観光施設への案内が足りない」などの不満が出ており、国交省は改善に取り組むことにした。
計画中の1日1000円券は「外国人メトロポリス一人歩き共通チケット」(仮称)。
東京の場合、23区内のJRと営団、都営の地下鉄、都電、都バスが乗り降り自由。さらに上野動物園や葛西臨海水族園、江戸東京博物館(運営・東京都)、東京国立博物館や国立西洋美術館(同・国)、船の科学館などに入場できる。都内の美術館や庭園、外国人に人気の東京タワーや六本木ヒルズの展望台、新交通システムの「ゆりかもめ」や隅田川遊覧船を加えることも検討中だ。
名古屋では名古屋城や東山動物園、大阪では海遊館や通天閣といった人気スポットを想定している。
また、地下鉄の路線をアルファベットで、駅を数字で表記したうえで、行きたい観光施設への道案内を示した「簡単マップ」もつくる。
例えば、都営地下鉄の浅草線は「A」、同線浅草駅は「02」。浅草の散策から六本木ヒルズに向かう場合は、「A02(都営浅草線浅草駅)で乗車して、A10(同東銀座駅)でH13(営団日比谷線東銀座駅)に乗り換え。H18(同六本木駅)で下車すると直結する出入り口がある」などと表すという。英語に加え中国語や韓国語など数カ国語を用意するという。
1日券はマップとセットでの販売を想定しており、成田や関西といった国際空港や主要駅、ホテルなどで販売する計画だ。
こうしたチケットは欧州で普及している。ポルトガルでは首都近郊の地下鉄や市電、バス国鉄が乗り降り自由で48の博物館と美術館が無料になるカード(約1700円)をホテルや案内所、駅で販売している。スイスやオランダ、ドイツやスペインにもある。(08/25 01:34)