2003年08月23日(土) 13時17分
米国の新ブロードバンド規制、各方面から批判噴出(ZDNet)
ブロードバンドと高速インターネットサービスを司る米連邦通信委員会(FCC)の新規制が8月21日発表された。しかし600ページ近くにわたるこの文書をめぐっては、すべての陣営から批判が噴出している。
企業や業界団体、アナリストの中にはこの命令の一部を評価する声もあるが、事実上すべての論評には、市場の混乱と競争の崩壊を予告する内容が含まれている。
最も論議を呼んでいる問題点の一つとして、今後のブロードバンドネットワークで競争がなくなるとの指摘が挙げられる。現在のDSLやケーブルよりも速いペースでブロードバンド技術への投資を促す目的で、FCCはベル系地域電話会社に対し、光ファイバー接続など自社が構築する新種の先進ネットワークを介したサービスを独占的に提供する権利を認めている。
これは、大手地域電話会社が現在、インターネットと音声サービスを手がける他社に対して電話回線の開放を義務付けられている現状と比べて大きく様変わりすることになる。
ベル系地域電話会社がこれを歓迎しているのに対し、インターネットサービスプロバイダー(ISP)や競合する電話会社は深刻な懸念を表明。こうした各社は未来のブロードバンドから締め出されてしまい、これまでのサービス提供企業間の競争は、CATV企業と電話ネットワーク企業間の競争に大きく限定されてしまう可能性があると指摘している。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030823-00000009-zdn-sci