2003年08月22日(金) 21時12分
<住基ネット>情報の抹消認めず 住民の中止要請で藤沢市が判断(毎日新聞)
神奈川県藤沢市の個人情報保護審査会(青柳義朗会長)が、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)への情報提供の中止を求めた住民の要請を巡り「市は情報の抹消に努めるべき」と答申した問題で、同市の山本捷雄市長は22日、抹消は認めないとする判断を住民に通知したと発表した。
市は判断の理由として、市長に課せられた県への通知義務などを挙げている。山本市長は同日の記者会見で「県や総務大臣と協議し、法を守る立場から情報の抹消はできないと判断した」と説明した。
住基ネットを巡り同市では4人の住民から個人情報の提供中止を求める異議申し立てがあり、市長が同審査会に対応を諮問した。審査会は7月末、「情報漏えいの危険性が否定しきれない以上、これを心配する住民がデータ提供の中止を求めるのは憲法に基づく権利」「市は送信、記録された情報の抹消に努めるべき」との答申を出した。
また、今月19日の山本市長との会談で、片山虎之助総務相はデータの抹消には応じられないとの姿勢を示し、市長の判断が注目されていた。【高梨充】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030823-00000049-mai-soci