2003年08月21日(木) 09時16分
HP、価格攻勢行き過ぎでPC事業が赤字転落(ZDNet)
米Hewlett-Packard(HP)は8月19日発表した同社第3四半期(5〜7月期)決算で、出荷台数は堅調だったにもかかわらず、PCとプリンタの利益が縮小したことから1株利益はアナリスト予測を3セント下回った。
アナリストは以前から、第3四半期(5〜7月期)はHPにとって困難な四半期になると予測してはいたが、同社のPC市場での失策は非常に大きいと見なしている。
HPは同四半期中、PCで積極的な価格攻勢を仕掛け、最も安いもので349ドルのデスクトップPCを発売した。これはライバルDellへの対抗を狙ったものだが、部品がHPの期待ほどには急速に値下がりしなかったため、あおりを受けた格好だ。
HPのカーリー・フィオリーナCEOも価格攻勢の行き過ぎを認めており、19日、「当社は必要以上に価格に力を入れすぎた。これは特に部品に関して言えることで、部品の価格は予測したほど急速には下がらなかった」と語っている。その結果、第2四半期(2〜4月期)で2100万ドルの利益を上げていたHPのパーソナルシステム部門は、5600万ドルの赤字へと転落した。
20日には複数のアナリストが報告書で、HPは利益の維持と市場シェア拡大のバランスを取るという目標の中で、PC事業強化に向けて直販にもっと重点を置くなどの転換を行う必要があると指摘している。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030821-00000011-zdn-sci