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このアメーバによる自然感染の報告はない。遠藤部長は「人が感染する可能性は極めて低いが、ゼロではない」と指摘。「消毒や浴槽水の定期的交換など、レジオネラ症防止と同じ方法でアメーバは防げる」と対策を呼び掛けている。
研究班は各地の衛生研究所と協力し、全国十四地域の温泉や公衆浴場二百四十八施設を調査。全体の約六割の施設で、浴槽水や温排水からアメーバを検出した。
見つかったアメーバをDNA分析で分類したところ、約9%がネグレリア・オーストラレンシスという種類だった。このアメーバはマウス実験で、鼻から脳に侵入して致死性の脳炎を起こすと欧州で報告されている。
今回検出した同アメーバを国立感染症研究所で実験すると、鼻からの感染は起きなかった。しかし脳に注射すると、脳内で増えて脳炎を起こしたため、病原性のあることが分かった。
同アメーバは調査した十四地域のうち十二地域で検出、全国に広がっていることが判明。病原性が指摘される別のアメーバも見つかり、研究班が分析を進めている。
研究班によると、アメーバが原因の脳炎による死亡例は国内で六人の報告があるが、感染源は分かっていない。
<メモ>
アメーバ性脳炎 急激に悪化する髄膜脳炎と、比較的進行が遅い肉芽腫性脳炎に大別される。両方とも致死性。髄膜脳炎はネグレリア・フォーレリーというアメーバが原因。湖水、温泉などに生息し、鼻から感染する。診断が難しく、多くの症例が見逃されているとされる。日本では1996年に1人が死亡した例がある。肉芽腫脳炎は、アカンソアメーバ類とバラムシア・マンドリアリスが原因。いずれも国内症例の報告がある。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030819/eve_____sya_____003.shtml