2003年08月18日(月) 09時40分
ユーザーを混乱させるZip非互換問題(ZDNet)
人気の高いファイル圧縮技術Zipをベースにした2種類のソフトの新版が、非互換の問題からユーザーを悩ませている。
Zipは10年以上にわたり、ファイル圧縮の一般的フォーマットとして使われてきた。Windowsの最新版に組み込まれたツールも含め、拡張子「.zip」のファイルの読み込みと解凍が行えるソフトは十数種ある。
だが今年に入り、Zip標準の作成元である米ソフトメーカーのPKWareから、Zipファイル作成と読み込みのためのソフト「PKZip」の新版がリリースされて以降、状況が変わった。PKZip新版には、PKWare専用の高度なセキュリティ機能が含まれている。そして最も人気の高いZipユーティリティ「WinZip」のメーカーであるWinZipは、WinZip新版に同様のセキュリティ拡張機能を搭載した。だがこれは、PKWareのフォーマットと互換性のない暗号鍵を使っている。
PKZipもWinZipも、セキュアなZipファイルと標準的なZipファイルの両方に「.zip」の拡張子を与えている。つまり同じ.zip拡張子でも、3種のタイプが存在することになり、受け取った.zipファイルを開こうと試みるまで、そのうちのどのタイプかが分からないという状況が生まれた。
PKWareは混乱の原因を作ったのはWinZipだと言い、WinZipはPKWareの責任だとしている。WinZipは、自社のソフトの競争力を保つためにはセキュリティ強化が必要であり、PKWareの暗号化技術を利用できない以上、独自に開発するしかなかったとしている。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030818-00000020-zdn-sci