2003年08月14日(木) 00時00分

中野区長「仕組みできた」　住基ネット再接続（朝日新聞・）

　「再接続するための基本的な仕組みはできあがったと判断した」。中野区が住民基本台帳ネットワーク（住基ネット）への再接続を正式決定した１３日、田中大輔区長は会見でこう繰り返した。

　区は、住基ネットについて、「これからのネットワーク社会の進展の中で、基本的なシステムとして必要な仕組み」（田中区長）との見方を示してきた。昨年９月の離脱時から、条件さえ整えば接続するという立場をとってきた。

　今年５月に個人情報保護５法が成立し、それを補完する区独自の住基ネット条例も制定。国の個人情報保護対策や、他自治体でのシステムのセキュリティー状況などについても再三、総務省に照会して確認を取った。住基ネットを取り巻く環境の変化を「総合的に判断した」（田中区長）という。

　住基ネットの２次稼働が全国的に始まる今月２５日が迫っていることも、判断材料となった。

　田中区長は「区民の利便性を考えると、できるだけ遅れない方がいいだろうと考えていた」と話した。

　区は、再接続の方針を決めた７月中旬以降、２回にわたって区民説明会を開き、さらにファクスやメールなどで区民の意見を聴取してきた。「区民への説明が不十分ではないのか」「そもそも住基ネットは、本人確認情報そのものを流す危険なシステムだ」といった反対意見も寄せられた。

　この点について田中区長は「（住基ネットは法律に基づいた事務で）自治体は法に従って事務を行うのが基本。区の考えを説明して、大方の区民の理解は得られたと思っている」とした。

（8/14）

http://mytown.asahi.com/tokyo/news02.asp?kiji=2373