2003年08月12日(火) 00時00分
新型ウイルスが爆発的感染 ウィンドウズの欠陥狙う (中日新聞)
マイクロソフト社の基本ソフト(OS)ウィンドウズの欠陥を狙う新型コンピューターウイルスBlaster(ブラスター)が、国内外で爆発的に感染を広めていることが12日、ウイルス対策会社などの調べで分かった。
ウイルス対策ソフト大手のトレンドマイクロによると、米国で東部時間11日昼すぎ(日本時間12日未明)から感染報告が急増。国内でも12日朝から夜までに約200件の感染報告が寄せられた。同社は「今年一番の被害件数。実際の感染台数はもっと多いのでは」とみている。
米国に本社がある対策会社シマンテックによると、感染数は全世界で1万台を超えているという。
このウイルスは、ウィンドウズXPなどの「過去最悪の不具合」(専門家)とされるプログラム上の欠陥からネットワークを通じて侵入。内部情報を書き換え、他のパソコンへの感染活動を始める。頻繁に再起動する症状が起きるほか、8月16日以降にはマイクロソフト社のサーバーに一斉攻撃するなどの悪さを仕掛けるようになる。
ウイルス対策会社によってBlasterのほか、MSBLAST、Lovsanなどの名を付けている。
マイクロソフト社はすでに、この欠陥の対策ソフトを公開。ウイルス対策会社も駆除ソフトの配布を始めた。
経済産業省の外郭団体・情報処理振興事業協会(IPA)セキュリティーセンターは「ウィンドウズの対策を行っていれば感染の心配はないが、企業単位での感染例では、システム全体の見直しが必要になるかもしれない」と指摘している。
http://www.chunichi.co.jp/00/detail/20030812/fls_____detail__070.shtml