2003年08月12日(火) 20時15分
山口組五菱会ヤミ金融事件 厳戒捜索に住民緊張−−焼津、静岡 /静岡(毎日新聞)
◇警察官とにらみ合いも
指定暴力団山口組五菱会による組織的ヤミ金融事件は11日、静岡市内の五菱会本部と焼津市内の同会長宅に警視庁などの捜査のメスが入った。家宅捜索された周辺には盾を構えた警察官が立ち並ぶ物々しい雰囲気に包まれ、近くの住民も遠巻きに見守った。会長宅では、家宅捜索を拒む同会関係者と警察官がにらみ合う緊張した場面もあった。
焼津市八楠の同会長宅では午前11時40分ごろ、警視庁などの機動隊車両2台と乗用車3台が到着。会長宅は不在で警察側が待機していたところ、午後1時ごろになって同会関係者数人が乗った乗用車が突然現れ、建物入り口に横付けにされた。
関係者は「何で家宅捜索するんだ」「(警察車両が)邪魔で通れないだろう」などと怒鳴り、続々と駆けつけた仲間の車5台でバリケートのようにして入り口をふさいだ。
集まった30人以上の関係者と警察側で約3時間半、にらみ合いが続いたが、午後3時半ごろ、捜査員と同会関係者が何度も話し合った末、捜索が始まった。
近くに住む無職の男性(70)は「これまでにも捜索はあったが、こんなに物々しいのは初めて。これで解決に向かってくれれば」と話した。
また、静岡市清水庵原町の五菱会本部ビルには午前11時ごろ、警視庁のバス2台と乗用車2台が正面玄関前に横付けし、組員と話し合いを始めた。捜査員が捜索令状と見られる紙を示し、説得すること5分。組員が応じると、空の段ボールを抱えた警視庁の捜査員30〜40人が次々に建物の中に入り、盾を持った警察官約10人が建物の入り口を包囲した。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030812-00000001-mai-l22