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指定暴力団山口組系五菱会系の貸金業者によるヤミ金融事件で、警視庁や広島、愛知県警などの合同捜査本部は11日、出資法違反(高金利)容疑で指名手配していたヤミ金融組織の統括経営者で元暴力団幹部の梶山進容疑者(53)を逮捕した。梶山容疑者は同日午前、警視庁に出頭、調べに対し、「自分でやったことについて、よくこれから考えてから話す」と供述しているという。
ヤミ金融組織が法外な利息で得た最盛期で年間約1千億円とされる収益は、「会長」と呼ばれる梶山容疑者を通じて五菱会に上納されていたとみられ、警視庁は五菱会の関与について調べを進める。
警視庁生活経済課の調べでは、梶山容疑者は、組織の中間幹部で元暴力団組員の松崎敏和容疑者(34)=出資法違反容疑で逮捕=や末端の貸金業者らと共謀し、昨年4月から12月にかけ、札幌市の主婦(47)ら6人に貸し付け、法定金利の約49倍に当たる125万円の利息を受け取った疑い。
梶山容疑者は今月4日に指名手配されていた。11日午前9時ごろ、顧問弁護士から「間もなく出頭する」と警視庁に連絡があり、間もなく弁護士に付き添われて東京・霞が関の警視庁に出頭した。
警視庁は7月に梶山容疑者の逮捕状を取って行方を捜していた。しかし、梶山容疑者は、東京都港区内に借りていた月額90数万円の高級賃貸マンションや、新宿区内の自宅には立ち寄らなかった。本人名義の携帯電話も6月に解約され、所在がつかめなかった。
だが、松崎容疑者が4日に逮捕されてから、立ち回り先などの情報提供が相次ぐようになった。警視庁は逃げ切れなくなって出頭したとみている。
(08/11 20:33)