2003年08月11日(月) 23時15分
“ヤミ金の帝王”を逮捕、山口組系数百店を統括(読売新聞)
指定暴力団山口組系ヤミ金融グループの出資法違反事件で、警視庁は11日、グループを統括していた最高責任者で指名手配中の梶山進容疑者(53)を出資法違反(高金利)容疑で逮捕した。
梶山容疑者は、山口組2次団体「五菱(ごりょう)会」(本部・静岡市)と密接な関係にあるとみられ、警視庁は、数百店舗にも及ぶヤミ金融グループが得た違法な巨額利益が、梶山容疑者を通じて同会に流れていたとみて追及する。
調べによると、梶山容疑者は、グループ傘下の貸金業者、田中章彦被告(38)(出資法違反で起訴)らと共謀。昨年4月から12月にかけて、49回にわたり、札幌市内の主婦(47)ら6人に計52万6000円を貸し付け、法定利息の27倍から380倍にあたる計122万円の違法利息を取り立てた疑い。調べに対し、梶山容疑者は「やったことについては、これからよく考えて話す」と供述している。
「五菱会」は、山口組系2次団体で、構成員は350人。梶山容疑者は、同会組員として認定されていないが、昨年10月まで、山口組系3次団体で、同会の会長が組長を務めていた「陣内組」の幹部だったことなどから、警視庁は現在も「五菱会」と密接な関係にあるとみている。
山口組系ヤミ金融グループの傘下には数百店舗があり、梶山容疑者はそのすべてを統括し、業界では「ヤミ金の帝王」と呼ばれていた。1店舗あたり、年間平均約3億円を売り上げており、警視庁では、傘下店舗から数千億円の資金が梶山容疑者を通じて、「五菱会」に流れていた疑いが強いとみて捜査している。
警視庁は今月4日、梶山容疑者を指名手配。同容疑者は11日、弁護士に伴われて警視庁に出頭した。出頭理由については「これ以上迷惑はかけられない」と弁護士に話したという。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030811-00000314-yom-soci