2003年08月11日(月) 00時00分

ヤミ金事件で「五菱会」本部を捜索 愛知県警など　上納金全容解明へ （中日新聞）

　指定暴力団山口組「五菱会」（本部静岡市）のヤミ金融事件で、警視庁と愛知、広島など四県警の合同捜査本部は十一日午前、出資法違反容疑で指名手配中の元同会系組幹部、梶山進容疑者（５３）の関係先として、五菱会総本部事務所（静岡市）などの家宅捜索を始めた。

　合同捜査本部は同会にヤミ金融の多額の収益が流れ、最終的に山口組にも上納されたとみて、押収資料を分析し、金の流れの全容解明を目指す。

　これまでの調べで、梶山容疑者は約千店からなるヤミ金融グループを統括しており、店はさらに二十−三十店ずつ二十数グループに束ねられ、五菱会系元組員松崎敏和容疑者（３４）＝同容疑で逮捕＝らが各グループを経営していた。

　約二十業者で構成する松崎容疑者のグループ「ＴＯ」の百三十の銀行口座には昨年秋までの三年半で、約百億円の入金が判明。合同捜査本部は収益が山口組の資金源になっていた可能性があるとみている。

　＜五菱会＞　静岡市に本部を置く指定暴力団山口組の２次団体で、静岡県内のほか、関東地方を中心に１都１１県に事務所を構えている。下部組織は２５団体、組員総数は高木康男会長（５４）以下約２７０人。警視庁などは、ヤミ金融などさまざまな方法で資金集めを行い、山口組への上納金も多く、同組内での地位も上昇しているとみている。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20030811/eve_____sya_____010.shtml