悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
約1100億円の被害を出した大和都市管財グループの詐欺事件で、国に約31億円の損害賠償を求める訴えを起こした被害者(537人)の弁護団が、今月8日の初弁論を前に、和解による早期解決を求める異例の上申書を大阪地裁に提出した。弁護団に被害回復を委任している約5700人のうち、国相手の調停を申し立てた昨年4月以降56人が亡くなっており、審理の長期化を避けるのが狙いという。
同事件の被害者の過半数が60歳以上。先月23日付の上申書では、被害者には国の適正な監督を信頼して大切な老後の生活資金を預けた高齢者が多く、速やかな救済を求めていると主張。裁判所は審理の長期化を避けるため国に積極的な証拠開示を促し、「最終的には和解勧告とその成立に尽力下さるよう切望する」と結んでいる。
金のペーパー商法で全国の高齢者らから2000億円余を集めた豊田商事事件の国賠訴訟では、提訴から14年目の昨年9月、最高裁で被害者側の敗訴が確定。その間、約1500人の1審原告のうち100人以上が亡くなった。
弁護団の櫛田寛一弁護士は「国の非を認めた判決がほしいのは当然だが、裁判に長時間かかるのも困る」と話している。【山本直】
[毎日新聞8月7日] ( 2003-08-07-03:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030807k0000m040152000c.html