2003年08月06日(水) 20時13分
河内家菊水丸さん、「創作音頭」の著作権確認求め提訴(読売新聞)
新聞詠(しんもんよ)み河内音頭家元の河内家菊水丸さん(40)が、「河内音頭をもとに自分が創作した曲の作曲者として別人が著作権登録されたうえ、CDを無断で発売された」として、レコード会社「テイチクエンタテインメント」(本社・東京)などを相手取り、著作権の確認、CDの販売差し止めなどを求める訴訟を6日、大阪地裁に起こした。
訴えによると、テイチクは1987年7月、菊水丸さんが河内音頭をベースに創作した「明石家さんま物語」など4曲のレコードやカセットテープを発売。その際、菊水丸さんは作曲者として自分の名前を明示するよう頼んだが、記載されなかった。また、昨年10月には、菊水丸さんに知らせないまま、うち1曲を収録したCDも発売された。
菊水丸さんが偶然、店頭でCDを見つけ、日本音楽著作権協会のホームページで確認したところ、4曲の作曲者として、河内音頭取りの鉄砲光三郎さん(昨年死去)が登録されていた。
菊水丸さんが抗議すると、テイチクは「伝承音楽なので著作権は公有に帰するか、鉄砲さんに帰属する」と回答したという。
同協会によると、河内音頭などの民謡は伝承音楽とされ、権利者を特定せずに、誰もが自由に使用できる。原曲がアレンジされるなどし、独自性が認められれば、作曲者らに著作権が発生するが、レコード会社の資料などを参考に判断するという。
提訴後に会見した菊水丸さんは「伝統を踏まえながら、海外の音楽などを取り入れて独自に創作した。盆踊りシーズンに世の中を騒がせて心苦しいが、自分の作品が乗っ取られたような気持ちで、納得できなかった」と話した。
テイチクエンタテインメント法務部の話「訴状を見てから、対応を検討したい」(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030806-00000311-yom-soci