2003年08月06日(水) 22時59分
<武富士>犯歴情報など持ち出しの元課長 無罪主張(毎日新聞)
消費者金融大手「武富士」(東京都新宿区)から顧客情報などの内部資料を持ち出したとして業務上横領罪に問われた同社の元課長、中川一博被告(42)は6日、東京地裁(服部悟裁判官)の初公判で、「資料を持ち出したのは、武富士が行ってきた数々の違法行為を社会に公表するためで、正当なことだ」と述べ、無罪を主張した。
検察側の冒頭陳述によると、中川被告は昨年9月に無断欠勤などで懲戒解雇された後も、自宅に保管していた内部資料を返却せず、ギャンブルなどで抱えた借金の返済に充てようと、翌10月に会社役員の趙万吉被告(53)=恐喝未遂罪で公判中=に持ち込んだ。趙被告らは資料をネタに武富士から金を脅し取ろうとしたが、失敗した。
中川被告が持ち出した内部資料から、警察の犯歴情報が武富士に漏えいした問題などが発覚し、警視庁の警視正が地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで書類送検されている。【佐藤敬一】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030807-00000075-mai-soci