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2003年08月06日(水) 07時23分

排ガスCO数値改ざん 静岡・湖西市のごみ処理施設朝日新聞

 静岡県湖西市のごみ処理施設「市環境センター」(所長・山本昌寛市長)で、焼却施設の運転管理をしている荏原エンジニアリングサービス(本社・東京)の湖西管理事務所が、排ガス中に含まれるCO(一酸化炭素)濃度の数値を、同市が設けた基準値を上回らないよう4年にわたってデータを改ざんしていたことが5日分かった。市は昨年6月に事実を知った後も、市議会や近隣住民に報告していなかった。

 同社管理事務所によると、センターの操業が始まった98年7月ごろから昨年5月まで、当時の所長が恒常的に改ざんしていた。「CO値を常に市の基準値(4時間平均30ppm)以下に改ざんすることで、市側にいい顔をしたかったようだ」としている。

 例えば、02年3月30日、市に提出した改ざん後の日報では、21時から24時までのCOの4時間平均値は29、26、25、19といずれも30ppm以下になっている。しかし、改ざん前は37、36、35、33だった。

 昨年6月上旬、内部告発がもとで、同社の副社長が謝罪に訪れて、市は改ざんを初めて知ったという。この問題で市は同社に対し、「今後改ざんをしないように」と口頭指導しただけだった。

 副社長に応対した田村千隼助役は「市が設けた基準値は国のガイドライン(4時間平均50ppm)以下のため、議会や住民に説明する内容ではないと判断した」としている。

 同社は、水処理装置、排ガス処理装置、焼却炉などの産業機械メーカー荏原製作所の子会社。同センターは荏原製作所が設計・施工した。(08/06 07:23)

http://www.asahi.com/national/update/0806/008.html