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2003年08月06日(水) 00時00分

牛肉セーフガード 便乗値上げは業者名公表 農水省 東京新聞

 農水省は五日、生鮮・冷蔵牛肉の関税を引き上げる緊急輸入制限(セーフガード)の発動に便乗して値上げした小売店や外食店の業者名を「罰」として同省ホームページなどで公表することを明らかにした。食品関連業界は、発動の要因となった牛海綿状脳症(BSE)問題の際に牛肉を偽装した業者が消費者の批判を浴びて破たんするなど「公表の怖さを十分に分かっている」(同省生産局)ため、同省は便乗値上げに強い抑止力が働くとみている。

 同省が便乗値上げと判断するのは、牛肉価格が急激に値上がりしたり、地域で組織的に値上げしているのが明らかになった場合など。一日から始めた小売価格などの調査や同省に寄せられた情報を基に、業者の価格設定方法などを調べ便乗値上げの有無を判断する。

 価格の変動幅をあらかじめ同省が決めて便乗値上げの有無を判断することは、価格統制につながるためしないが、業者名の公表をちらつかせることで、便乗値上げの自粛を狙っている。

 二年前のBSE問題では、買い取り制度を悪用した「雪印食品」や「日本食品」などが消費者の強い批判を受けて破たん。食肉加工最大手の「日本ハム」も大打撃を受けるなど、食品関連業界は業者名公表に強い恐怖心を持っている。

 ただ、今回のセーフガード発動は、BSE発生後の同省の不手際にも問題がある。明確な基準がないまま、通常の値上げまで抑制されるのなら業者の反発も起きそうだ。

 同省によると、現時点で便乗値上げは出ていないという。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20030806/mng_____kei_____005.shtml