2003年08月02日(土) 03時04分
<甲子園煙害>嫌煙派の観客から苦情(毎日新聞)
今季からスタンドが全面禁煙になった阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で、嫌煙派の観客から新たな「煙害」に苦情が出ている。阪神タイガースの攻撃が終わる度、通路に設けられた喫煙所に愛煙家が殺到、換気が間に合わないためだ。霧のようにけぶる通路で、トイレ待ちの女性らがハンカチで自衛する姿も目立ち、球場側も集煙機を増設するなど分煙対策に乗り出した。しかし、決定打は見つからず、阪神の大入りの思わぬ弊害に頭を痛めている。
喫煙所は、スタンドの全面禁煙に伴い、計30カ所新設され、大半がトイレの近くにある。特に阪神のラッキーセブン前の七回表などに多くの観客が集まり、モニターテレビで試合を確認しつつ一服。同時に女性客がトイレに集中し、40〜50人が列をつくるところもある。
球場側は今季開幕前、喫煙所に据え置き型の集煙機や換気扇を設置した。しかし、思ったほど効果が上がらず、苦情が絶えないため、5月には更に大型集煙機を10機設置。使用しない入り口や窓を開けるなどして換気に努めた。それでも、1塁側アルプス席裏の3階通路などでは、通路幅が約2メートルと狭いこともあり、改善しきれていないのが現状だ。
阪神甲子園球場側は「スペースの問題上、喫煙所を移動するのは難しい。更に集煙機を増やすなど改善を図りたい」としている。【渋江千春】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030802-00000161-mai-soci