2003年08月01日(金) 00時00分

上司の「言葉のいじめ」に賠償２億円命じるロンドン高等法院（ZAKZAK）

　【ロンドン１日共同】米債券取引大手カンター・フィッツジェラルドのトレーダー（取引担当者）が、退職に追い込まれたのは上司の言葉によるいじめが原因として損害賠償を求めた訴訟で、ロンドンの高等法院は３１日、同社に約１００万ポンド（約１億９４００万円）の支払いを命じる判決を言い渡した。１日付英各紙が報じた。

　原告は同社ロンドン支店に勤めていたスティーブン・ホークラクさん（３９）。判決によると、原告は同社の国際部門責任者からしばしば「口汚い言葉」を浴びせられ、２０００年６月、耐え切れずに退社した。

　各紙によると、同社は控訴する方針で、この上司について「国際部門で大きな成功を収めたリーダー」などと弁護、いじめを否定するコメントを発表した。

　審理の過程で、原告は日常的にコカインを服用したり酒浸りだったことを認め、激務に追われるトレーダーの一面が浮かび上がった。

　同社の本社は以前、米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービルに入居しており、大勢の社員が犠牲になった。

ZAKZAK 2003/08/01

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_08/3t2003080108.html