2003年07月31日(木) 00時00分
SNA土壇場延期 落胆や批判(朝日新聞・)
8月1日に予定していたスカイネットアジア航空(SNA、宮崎市)熊本−羽田線の就航延期が30日、明らかになった。就航によって、東京からの観光客の増加が期待される中、熊本県内では今回の延期に、落胆や批判の声があがった。
熊本市内のSNAの仮事務所。この日夕方、1日の就航便の欠航が決まり、社員が旅行会社などへの対応に追われた。ひっきりなしにかかってくる電話に、立ったまま受け答えする社員の姿もあった。
後藤康介・熊本調査室長は「このようなミスで情けない。皆様に迷惑をかけたことは本当に申し訳ない。影響を最小限に食い止めるよう努力したい」。
一方、30日夜、熊本市内で開かれた記者会見で、同社の米良充典会長は「これだけのトラブルを起こして、企業の信用低下は考慮している。定期便を目指しているのに、初日から約束を守れず、深く反省している」と陳謝した。
今回の延期について、熊本県観光連盟は「夏休み期間のスタートということで、観光客、帰省客が増えると期待していた。残念だ。出ばなをくじかれた感じもする」。
約30人の顧客にSNAの航空券を販売したという熊本市内の旅行会社は「出発日が迫る中、SNAから連絡もなく、お客様に迅速な対応ができない。今後、安心してSNAの航空券を扱えない」と憤る。
熊本県によると、この日2度にわたり、SNAから就航延期の連絡があった。午前中の最初の連絡では「(熊本−羽田線で使用する)2機のうち、1機の整備が遅れている。残る1機で3往復したい」。午後になると、「2機目の調達もずれ込む可能性が出てきた。就航延期については、検討中」と変わったという。
熊本県交通対策総室は「SNA参入で東京からの観光客が気軽に熊本に来られるのではと期待していたが、今回の延期が逆に不安材料になるのでは、と心配している。今後は、信頼回復に努めてほしい」。
(7/31)
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news02.asp?kiji=2535
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